ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「犯罪は金で買える」グッチ社長暗殺事件。

1970年代後半、グッチの創業者グッチオ・グッチの孫の一人であるマウリツィオ・グッチ(⬆左)にフィレンツェトラック会社の娘パトリツィア・レッジアーニ(⬆右)が接近して誘惑の末に結婚。やがてマウリツィオの父が死去してグッチの株式がマウリツィオに相続されると、妻のパトリツィアは夫にグッチを支配するようにそそのかし、それに乗ってマウリツィオは一族の所有する株式を言葉巧みに次々買い取り、グッチの全株式の50%以上を所有した。すると、妻パトリツィアはグッチの女帝のように振る舞い、デザインの才能もないのに、自分のオリジナルデザインのバッグを作らせ販売したが、バッグはほとんど売れなかった。やがてマウリツィオは妻パトリツィアが自分と結婚したのは自分への愛ではなく、グッチそのものが目当てであったことに気づき、パトリツィアに嫌気がさして別居、別の女性と暮らすようになった。また、経営の才が無かったマウリツィオが経営したグッチの売上は年々低下。やがてマウリツィオは中東資本にグッチのブランドを売り、グッチ家は経営から締め出された。離婚を求められたあげくにグッチを支配するという夢まで打ち砕かれたパトリツィアは、マウリツィオに「罰を与える」として、1995年マフィアを雇いマウリツィオを暗殺してしまう。事件は、暗殺犯が報酬としてパトリツィアから受け取ったお金(日本円にして7000万円相当)に不満があったことが原因で発覚。パトリツィアは逮捕され、1997年に行われた裁判で懲役29年の判決 が言い渡された。事件発覚後押収されたパトリツィアの日記には「金で買えない犯罪は無い」と書かれていたという。