ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

うがい薬を買い占めた人、学校で「疑う」事を教わらなかったから。

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大阪府の吉村知事が、「府内の新型コロナ患者にポビドンヨード入りうがい薬を使用したところ唾液からウイルスが検出される人が減った」と発表した途端、我が国恒例の「買い占め」が全国規模で起きてしまった。納豆がコロナに効くと聞いてワッと飛びつき、うがい薬が効くと言われると買い漁りと、いともたやすく操られてしまう人が、 こんなに多いのは、我々日本人が、そういう教育を受けてきたからではないのか、と指摘するのは、ノンフィクションライターの窪田順正氏だ。氏によれば、経済協力開発機構(OECD)が、48カ国の小中学校の教員を対象に行った『国際教員指導環境調査2018』にその答えがあるという。「目の前に提示された話を鵜呑みにするのではなく、客観的事実に基づいて論理的に考える力をつける」教育をしているか?という質問に、アメリカの教員は78.9%、カナダは76%、イギリスは67.5%、オーストラリアは69.5%、さらに国民の体制批判に敏感な中国で53.3%、ロシアも59.7%もの教員が「そういう指導をしている」と回答している。こうした中、日本の教員だけが12.6%とダントツに低い回答率だったという。そう言われてみれば、皆さんが小中高の授業で先生から「世の中で当たり前となっていることを疑ってみる」という授業を受けたという経験のある人は少ないのではないのか、と窪田さんは問いかける。現実を批判的に捉えて独創的に工夫するのではなく、学校や親が語ることを鵜呑みにして、文句ひとつ言わずに従う「素直ないい子」を大量に育てる日本の学校教育。こうした教育がマユツバな情報やデマを鵜呑みにして買い占めに走るようなピュアな人が多く存在する理由なのではないか、と窪田氏は指摘する。穿った意見である。