米コロンビア大学の放射線研究所所長のデービッド・ブレナー（David Brenner）教授（⬆上の写真）らの研究チームが、「222nm紫外線」による新型コロナウイルスの不活化効果を実験で調べたところ、「勇気付けられる結果が得られた」と発表した。この「222nm紫外線」を病院や学校、オフィスなどありとあらゆる公共・商業施設など多くの人が集う「３密空間」に照射することで、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制できる可能性があるという。これまで紫外線によるウイルス・細菌の不活化には、254nm紫外線が主に使われていたが254nm紫外線はウイルス・細菌の不活化効果こそ高いものの、人体に照射すると皮膚がんや白内障を発症させる恐れがあり、人がいない空間でしか使えなかった。これに対して「222nm紫外線」は人体にまったく無害であり、コロナウイルスの遺伝情報に基づいてタンパク質を合成するリボ核酸（RNA）に損傷を与え、複製による増殖能力を失わせることができるという。この「222nm紫外線」の光源を一手に開発しているのは、日本のウシオ電機だ。ウシオ電機は世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受けて「22nm紫外線」光源の量産技術を急ピッチで確立し、今年9月に出荷を開始する予定だという。人間のあらゆる活動空間で活動するコロナウィルスを殺菌でき、３密も怖くない「222nm紫外線」、日本の高度な医療技術ココに有り、と言えるだろう。
