都内での新型コロナの感染者が3日連続で過去最多を更新している。こうした状況の中、小池都知事は感染の実態に正面から向き合おうとせず、その説明はゴマカシばかりだ、という声が挙がっている。小池都知事は「夜の街」が感染拡大の元凶のように繰り返しているが、感染者のうちの半分は確かにそうだが、残りの半分は感染経路が不明なのだ。なのに、会社や学校、家庭にまで感染が広がり始めている事実について一切注意の呼びかけをする気配がない。さらに、小池都知事は20~30代の若者の感染ばかりを強調しているが、実際には40~50代の感染もジワジワ増えていて、幅広い場所や年代層で市中感染が蔓延し始めているのは明らかだ。「PCR検査が実施されているから陽性者が増えている」と小池知事は言うが、陽性者急増の理由は、検査の充実のせいではなく、感染が拡大しているからだ。それは陽性率(検査数に占める陽性者の割合)を見ればすぐわかる。5月末ごろの陽性率は1%前後だったのに、7月9日の陽性率は5.8%。検査数は5月末ごろは1000人程度だったが、7月9日は2445人(1週間平均)と2.5倍に増えている。一般的に検査件数が増えると陽性率は下がるといわれてきたが、母数が増えているのに陽性率が実に6倍にまで跳ね上がっているこの事実について小池都知事は何の説明もできていない。ジワジワと市中感染が広がりつつある今、何の手も打とうとしてない小池都知事に、コロナ感染ゼロ達成を任しておいて果たして大丈夫だろうか。