ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

人類初、キプチョゲのマラソン2時間切りを仕組んだ億万長者。

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男子マラソンで2時間1分39秒の世界記録をもつエリウド・キプチョゲ(⬆右)が、人類初の2時間切り記録を達成した。オーストリアのウィーン市内の公園で行われた企画で、キプチョゲ選手は1時間59分40秒2をマーク、前人未到の大記録を打ち立てた。この2時間切りを仕組んだのが⬆上の写真でゴール後のキプチョゲ選手を抱きかかえるジム・ラトクリフ氏だ。彼は石油化学会社「イネオス」のCEOで、これまで自転車レースの強豪チームの買収やプレミアリーグのチェルシー買収劇で話題を読んだ英国を代表するスポーツ好きの億万長者だ。彼は今年の春、キプチョゲ選手が2時間切りに挑む「イネオス1:59チャレンジ」の開催を発表した1週間前のロンドンマラソンで、先導車に乗り込みキプチョゲ選手の2時間2分での勝利を見守っていた。レースの2日後にラドクリフ氏はキプチョゲ選手と対面し、「エリウド・キプチョゲは史上最高のマラソン選手であり、世界で唯一サブ2(2時間切り)を達成できるスポーツ選手だ。人類はこれまで誰もサブ2を達成することができなかった。人類が初めて月面着陸した時のように、今回彼が1時間59分で走れば、彼がそれまで不可能とされていたことを破った最初の人間となるだろう」と語っていた。ラドクリフ氏は、このイベントに1500万ユーロ(約18億円)をつぎこみ、コース上には、2時間切りのペースを示す緑のレーザーを路面に放つペースカーを走らせ、41人からなるペースメーカーのチームが、キプチョゲ選手の前後を交替で走り2時間切りのペースを支え続けた結果の成功だった。これらのサポートは、IAAF(国際陸上競技連盟)のルールでは許されておらず、この偉業は公式なマラソンの世界記録としては認定されなっかったが、ラドクリフ氏が言うように2時間を人類で最初に切った男としてキプチョゲの名は、永遠に残るに違いない。