ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

ノーベル賞田中耕一さんを35年前に落したSONYに感謝しよう。

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16年前、43歳の若さでノーベル化学賞を受賞した島津製作所のサラリーマンだった田中耕一さんが今度はノーベル医学賞に値するような大きな研究成果をあげた。田中さんがリーダーを務める島津製作所の研究チームと国立長寿医療研究センターの合同チームによるアルツハイマー病の早期発見を「簡単な血液検査」だけでできるという画期的なシステムの開発だ。アルツハイマー病は発症する前に脳の中にアミロイドベータというたんぱく質が蓄積を始めることが解っている。田中さん達の研究チームは、血液の中にこのアミロイドベータがどれぐらい蓄積しているかをわずか0.5mlスプーン1杯程度の血液から判定できる方法を開発したのだと言う。これが健康診断に採用されればアルツハイマー病の早期発見、早期治療が可能となり人生100年時代を生きる現代人にとっては大きな福音となる事は間違いない。田中耕一さんが35年前ドイツ語の単位を落とし1年留年して東北大学を卒業しSONYの入社試験で不合格となりやむなく島津製作所に入社したことは今にして思えば幸運であったと思われる。SONYに入社していたら恐らくこれ程の偉業を成し得なかったに違いない。かの有名なマリ・キュリー夫人ノーベル物理学賞と化学賞を2度に渡って受賞したように田中耕一さんがノーベル化学賞の次に医学賞で2度目の受賞をするという話も決して夢物語では無いだろう。島津製作所の作業服姿で居るのが一番落ち着くという職人気質と謙虚なそのお人柄、田中耕一さんのたゆまぬ研究姿勢に多くの日本人研究者は脱帽せざるを得ないだろう。