メジャー入りが確実なオリックスの山本由伸投手、彼は果たしてメジャーの打者に通用するだろうか。その懸念材料は身長178cmと小柄な投手だからだ。メジャーの投手平均身長は74.8インチ(約190cm)、2刀流大谷翔平は193cmで山本選手より15cmも高い⬆。MLBで過去に活躍した日本人投手の身長を見ても、野茂英雄 188cm、岩隈久志 190.5cm、田中将大 190.5cm、黒田博樹 185cm、上原浩治 188cm、ダルビッシュ有195.6cm、千賀滉大185.4cmと身長170cm台の投手は1人もいない。身長が高い投手が有利だとされる理由は、ボールに角度や落差をつけやすく速球を投げやすいからだという。では、メジャーで背の低いピッチャーはまるっきり通用しないのかといえば、そうではない。防御率1位を5回、最多勝1回、最多奪三振3回を記録しサイ・ヤング賞を3回も受賞しアメリカ野球殿堂入りを果たしたペドロ・マルティネス投手は山本投手と同じ身長178cmだった。現役時代に彼と対戦したイチロー選手や松井秀喜選手によると「ペドロの凄さはキレの良いさまざまな変化球をコーナーにきちんと投げ分けられること」だったという。159km&2,200回転を超えるストレートと120kmのタテに割れるカーブと球速差40kmの緩急を自在に操って打者を翻弄し、三振の山を築く山本由伸投手、第2のペドロ・マルティネスになることを期待したい。