ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

佐藤愛子さん100歳、「まだ死んでない、それだけのこと」。

11月5日に満100歳を迎える直木賞作家の佐藤愛子さん⬆。雑誌「婦人公論」のインタビューで100歳になることの感想をこんな風に語っている。「まだ死んでいない、それだけのこと。100だろうが、103だろうが105になろうが、何がどう変わるわけでもありません」。97歳の時に断筆を宣言したあとの暮らしについては、「仕事をやめた今は、退屈なもんですよ。半分ボケたバアサンに仕事の用件で訪ねてくる人もいないから、毎日ウツウツとしています。もう今じゃ、いろんなことを片っ端から忘れるんですよ。これは、死に支度ですね。すべて忘れるっていうことは。余計なことは覚えておく必要がないんだから。体調は、日によっても時によっても違いますね。起きたはいいがソファに横になって、天井の格子模様を眺めている日も、一日ベッドの中にいることもあります。この夏はとりわけ暑かったので、へばっていました。体重も落ちました、すっかり痩せたけどなぜか顔だけは変わらない。おまけに耳が遠くて自然と声が大きくなるから、みんな元気だと誤解して困るんです。腰が真っ直ぐだって? それは昔から背中が反っていたから、腰は曲がらないの。目はメガネをかければ読書もできますけど、耳がいけませんね。聴こえがすっかり悪くなりました」。100歳にしてボケるどころか、この明晰な頭脳、佐藤さんこれからもお達者で。