ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「メメント・モリ」、大人なら正しい意味を知っとこう。

最近、良く耳にする言葉「メメント・モリ」。なぜかといえば、スマホ用ゲームアプリのタイトルに使われているからだ。ゲームのストウリーは、「神の呪いと呼ばれる現象によって変貌した世界の中で、呪われた大地を元に戻す力を秘めた杖を継承した主人公が様々な世界を巡る」というもので、「メメント・モリ」の正しい意味についてここでは語られてはいない。シニア世代の人々にとっては、哲学者田邉元が 1958年に著した文庫本「メメント モリ」によってその「正しい意味」を知っている人も多いはず。田邉は、「近代人が生きることの快楽と喜びを無反省に追求し続けた結果、生を豊かにするはずの科学技術がかえって人間の生を脅かすという自己矛盾的事態を招来し、現代人をニヒリズムに追い込んだ。この窮状を打破するために、メメント・モリの戒告(「死を忘れるな」)に立ち返るべきだと主張した。memento mori(メメント・モリ)の語源は、ラテン語で「いつか必ず自分が死ぬことを忘れるな」という警句で、古代ローマでは「将軍凱旋式のパレードを行った際に使われた」と伝えられる。将軍の後ろに立つ従者は「将軍は今日絶頂にあるが、明日はどうなるかわからない」ということを思い起こさせる役目を担当し、将軍に対し「メメント・モリ」と叫ぶことによって、それを思い起こさせていた、という。ゲームにばかり夢中になっているいまの若者たちに「メメント・モリ」と叫びたい、のは私だけだろうか(笑)