ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

日本だけが無関心。中国政府と闘い末期ガンと闘い釈放された劉暁波氏。

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1989年、中国で共産党独裁政権を批判した民主化運動が起こると当時米国コロンビア大学研究員だった劉暁波(りゅうぎょうは)氏は直ちに帰国して運動に加わり民主化弾圧の象徴である「天安門事件」では知識人のリーダーの一人として学生たちと共にデモに参加した。天安門事件に関わった多くの知識人は事件のあと海外へ亡命したが劉暁波氏は中国に残り中国の民主化を啓蒙し続け2008年に中国政府に「国家転覆」を扇動した罪で拘束され投獄された。この時の裁判で劉暁波氏は「私は将来の自由な中国の誕生への期待に満ち溢れている。自由へと向かう人間の欲求はどんな力でも止められない」と法廷で力強く言い切ったのだ。彼の弾圧に屈しないこうした民主化精神が世界で認められ2010年にノーベル平和賞を受賞したが彼は獄中にあって受賞式に出席できなかった。現在61歳になる劉暁波氏は末期がんのためつい先日中国政府から釈放された。この知らせにアメリカとドイツがすぐさま反応し、彼の治療を中国政府に申し入れ両国のガンの専門医が治療のために中国へ向かうというニュースがあった。中国独裁政権と戦い続けてきた民主化のリーダー劉暁波氏はいわば世界の人々にとって自由主義のヒーローなのだ。さて、我が国の反応はどうだろう。中国観光客の「爆買い」は大きな話題になるが民主化に命を捧げてきたリーダーの救済にはまるで無関心な有り様だ。ここでも世界の国々の中で日本人の「自由の大切さ」について「考える力」がどれだけあるかが問われているのでは無いだろうか。