ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

ホーチミンがパン職人マルコムXがテーブル係だったボストン最古のホテル。

多くのセレブやスター達が宿泊したとされるホテルは世の中に数多く存在するが、歴史上で名を残した人物が従業員として働いていたホテルがあるのをご存知だろうか。米国ボストンで最古の歴史を誇る1855年創業のオムニ・パーカー・ハウス・ホテル(⬆上写真左)、ここで、世界で唯一アメリカに戦争で勝利し南北ベトナムを統一したベトナム建国の父ホーチミン(⬆中央写真)が、1911年〜1913年までの3年間このホテルのベーカリーでパン職人として働いた。21歳の青年ホーチミンは仏マルセイユの「植民地学校」の入学願書が不受理となったことで渡米、オムニ・パーカー・ハウス・ホテルで働いたのだった。また、白人に対する敵意を顕にして、暴力も肯定し黒人差別に対して戦ったマルコムX(⬆上右)は、18歳の1944年〜1945年の2年間このホテルのテーブル係として働いていた。しかし、1946年1月12日、20歳の時に火器の不法所持・窃盗・住居侵入の罪で逮捕されたマルコムXは懲役8〜10年が宣告されチャールズタウン州刑務所で服役、ここで知識を広 げブラック・ムスリム運動(過激な黒人運動組織)と出会い熱心な指導者へと成長したのだ。しかし、オムニ・パーカー・ハウス・ホテルと歴史上の有名人との不思議な「縁」はこれだけではなかった。1951年に名門の娘で当時24歳のジャクリーンと知り合った後のアメリカ大統領ジョン・F・ケネディがプロポーズしたのがこのホテルだったのだ。オムニ・パーカー・ハウス・ホテルの地下には、こうした歴史的な人物との数々の不思議な「縁」を紹介するギャラリーが現在設けられている。