全米オープンで2年ぶり2度目の優勝を果たした大坂なおみ 選手。初戦から決勝までの7試合で、黒人差別への抗議のために着用した7枚の被害者の名前入り黒マスク⬆が、世界中から注目を集めていた。優勝後のインタビューで白人のインタビュアーから「7つのマスクで伝えたかったメッセージはなに?」と、連日、差別による暴力で死去した黒人の名前入りのマスクを着用し続けた彼女の意図について問われた大坂なおみ選手は「そうね、じゃあ、あなたが受け取ったのはどんなメッセージだったの?」と切り返したのだ。あきらかに、彼女が意図していた「黒人差別への抗議の意志」をまるで他人事のような素振りで質問してきた白人インタビュアーへの軽い怒りを込めたリアクションに見えた。彼女は「私はメッセージをあなた方がどのように受け取ったかに興味があります。会話を始めることが目的で、(マスクをきっかけに)話し合いが起きれば良いと」7枚のマスクを着けた「ねらい」について語った。こうした大阪選手の受け答えについて海外のSNS上では「バカな質問に素晴らしい答え、なおみ最高!」「彼女のメッセージは常に明確だ」「彼女は素晴らしいテニス選手であり、非常に立派な人間です」と、多くのファンから称賛の声が上がった。インタビュアーが最後に「過去25年間、決勝戦の第一セットを落として優勝した女子選手はおらず、あなたは25年ぶりの快挙だった」とマイクを向けると、大坂なおみ選手は「ここは頑張り続けるしかないと思っていただけです」と答えた。何事にも「頑張り続ける」彼女の精神はまさにアッパレに尽きるだろう。