ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

死刑判決、一夜で白髪になったマリーアントワネットの謎を解明。

f:id:gunjix:20200127225948j:plain

フランス革命で処刑されたマリー・アントワネットが、処刑を宣告されると一夜にして白髪になったという逸話がある。確かに「強度のストレスで髪が白くなる」という話はこれまで数多く伝えられてきているが、そのメカニズムは長らく不明のままだった。アメリカのハーバード大学とブラジルのサンパウロ大学の合同研究チームが、マウスを使った動物実験によって、そのメカニズムを初めて解明し、注目されている。研究チームが行った実験は、①注射によって痛覚を科学的に活性化させる「苦痛」、②ケージを傾けられたり光のオンオフを素早く変更されたり寝床をぬらされたりする「心理的ストレス」、③そして1日4時間も体を固定される「拘束」によるストレスという3種類のストレスをマウスに与えて、その体毛がどう変化するかを測定した。注目すべきは⬆上の写真の画像である。写真の下側が実験後のマウス。上側のストレス実験を受けなかったマウスに比べて、体毛が白く変化している 事が良くわかる。研究チームがたどり着いた結論は、「ストレスを受ける際に交感神経系が放出するノルアドレナリンがメラニン細胞に影響を与える」ということだ。ストレスによってノルアドレナリンが毛包に大量に流れ込むと幹細胞がメラニン細胞に変化し、毛包で新たにメラニン細胞を作るための幹細胞が消えてしまい、その後に生えてくる毛は白髪になるというメカニズムだ。死刑宣告という強烈なストレスによってマリー・アントワネットの黒髪が一夜にして白髪になったという話は、実は本当だったのかもしれない。