米調査会社JDパワーが発表した2019年版のブランド別の米自動車信頼性ランキングで、トヨタ自動車の高級車「レクサス」が8年連続で首位になった。昨年8位だった「トヨタ」も、独フォルクスワーゲン(VW)の「ポルシェ」と並ぶ2位に返り咲いた。日本勢では、「SUBARU(スバル)」が昨年の24位から14位に上昇。「日産」は15位(前年10位)、「ホンダ」は16位(同12位)に順位を落とした。 この調査は新車購入から3年経過した車の所有者3万2952人を対象に実施され、米国内で販売された世界の31ブランドの車を過去1年間に発生した不具合の件数を比較してランク付けしたものだ。100台当たりの不具合はレクサスが106件と最も少ないため8年連続の首位を維持したのだ。日本では高級車として信頼性の高いBMWはこの調査では何と8位、ベンツは17位だった。アメリカ人が自動車の信頼性にこだわるのは故障する可能性が低く長持ちすることに重点を置いてクルマを購入するためだ。しかし、日本人はクルマ本来の故障せずに長持ちする機能よりもブランド力を有難がる国民性があるため、日本車の性能や耐久性に優れた車種よりもポルシェやベンツやBMWといった高級ブランドのイメージがある外国車を大金を払ってでも購入するという奇妙な習慣が根付いているようだ。日本人がわざわざ高額な外車を選択するもうひとつの理由は他人と差別化したいという意味もある。性能が悪くて故障しても他人との差別化のためには目をつむる。こういった「見栄っ張り」の考えをそろそろ日本人も改めるべきだ、とこのランキングは教えてくれているように思われる。