大谷翔平選手が外角に落ちるシンカーを捉えて5号ホームランを放った翌日、今度は外角低めのボールを鮮やかな流し打ちでヒットにして見せた。4月は内角中心の打撃だった大谷選手が5月には外角で本塁打やヒットを量産。そのために4月の段階では必ずと行っていいほど各チームが敷いていた「大谷シフト」がいつの間にか無くなってしまっていることにお気づきだろうか。大谷選手本人も「始めの頃は今より内角に投げられていたような気がする。自分に対してどのように投球するか(相手投手は)まだ分かっていないような気がする。自分も同じなのですべては進化している過程」と語っている。各球団が大谷への内角攻めを外角攻めに変えたきっかけは、ヤンキースのセベリーノ投手が大谷に対して内角に投げたストレートを本塁打され「もう2度と内角には投げない」と宣言したことが始まりだった。MLBの全球団や評論家達が4月に説いた「大谷攻略は内角」というセオリーをもとに敷かれていた「大谷シフト」が5月の時点でまったく通用しなくなったてしまったのだ。大谷選手は開幕直前に足を高く上げるスイングをすり足打法へと修正した。さらに、相手投手が内角や外角一辺倒で攻めてくる場合にも即座に対応できる広角に対応できる打法をみせている。昨日の試合で大谷選手に1ヒットを打たれた相手キャッチャーが「1ヒットならOK、ダメージを最小限にできる」と語ったコトバに「どこに投げても打たれる」大谷選手への恐怖感がにじみ出ているように思われる。