MLB機構とMLB選手会が2024年シーズンの「MLBワールド・ツアー」の開催地として初めて韓国・ソウルを決定した⬆のは今年7月。来年3月20~21日にドジャースとパドレスが開幕カードの2試合を韓国で戦い、MLBの2024年シーズンがスタートすることになった。パドレスには韓国出身で、ことしアジア出身の内野手として初めてゴールドグラブ賞を受賞したキム・ハソン選手が所属していて、MLB公式戦を初めて韓国国内で観戦できるとあって韓国の野球ファンは大いに盛り上がっていた。ところが、韓国開催の決定から5ヶ月後、日本の2刀流スーパースター大谷翔平選手がドジャースに入団したことで韓国の野球ファンは、MLB機構がソウルでの開幕戦をキャンセルし、日本の東京ドームでの開催に変更するのではないかと顔色が変わったのだ。開幕戦を開催予定のソウルにある高尺球場の観客収容人数は16,000人なのに対して東京ドームの収容人数は60,000人もあり、MLB機構に支払うテレビ中継料は、大谷効果を期待する日本のテレビ局が、韓国のテレビ局よりはるかに高い金額を提示するのではないか、と恐れられている。さらに、スーパースター大谷選手のデビュー戦のためMLB機構が2025年に予定している東京での開幕戦を来年に前倒しして、韓国での開催を2025年にずらすのではないかとまで疑心暗鬼している。韓国の野球ファンにまで影響を及ぼしている今回の大谷選手のドジャース入団、世界のスーパースターが生み出す波紋はまさにグローバルだ(笑)