2年後に開催される「2025年日本国際博覧会」(大阪万博)の目玉となる、「空飛ぶクルマ」の機種をご存知だろうか。米国製ジョビー・アビエーションの「S4」(5人乗り)⬆左上、英国製Vertical Aerospace(バーティカル・エアロスペース)の「VX4」(5人乗り)⬆右下、ドイツ製Volocopter(ボロコプター)の「VoloCity」(2人乗り)⬆右上、そして唯一の国産機体であるSkyDriveの「SD-05」(2人乗り)⬆左下の4機種だ。最先端技術を披露する場である万国博覧会、今回の大阪万博では「空飛ぶクルマ」がその目玉とされているのに、日本製がたったの1機種というのは「技術立国ニッポン」としては実に情けない話だ。「空飛ぶクルマ」の運行ルートは、万博会場内のポートおよび会場外ポートをつなぐ2地点間を往復、離着陸ポートは関西国際空港、大阪湾岸エリア、大阪都心部の3つのエリアに設置されるという。これまで「空飛ぶクルマ」を実証レベルで飛ばせているのは世界で18社その内訳は、米国9社、ドイツ2社、イギリス、フランス、スウェーデン、チェコが各1社で、日本のメーカーは1社もそのレベルに達していないという。さらに先月、「空飛ぶクルマ」4つのメーカーの中で2社が量産に必要な「安全認証」取得が遅れ、1社は商用運航を断念。調達できる機体数は4社あわせて最大数機の見込みになるという報道があった。技術的に実用化がまだ早過ぎる感のある「空飛ぶクルマ」、万博期間中に事故が起きないことを祈るばかりだ。