マスコミがひんぱんに失言だと取り上げる麻生大臣の「麻生節」。6月12日にシンガポールで開催予定のトランプ大統領と金正恩委員長の米朝首脳会談について、また失言したとマスコミが記事にした。「(北朝鮮の)見てくれが悪い飛行機がシンガポールまで無事飛んでくれることを期待するが、途中で落っこちたら話しにならん」と語ったことが北朝鮮に対して失礼だとマスコミがそろって批判したのだ。しかし、これは失言というより、危険すぎるオンボロ飛行機でシンガポールまで4800kmを飛行する金正恩委員長を心配しての麻生大臣の発言だったのかもしれないのだ(笑)事実、航空評論家の見立てでは航空ルート途中にある中国国内の空港での給油や中国チャーター機への乗り換えがなければシンガポールにまで飛ぶことは不可能なのでは、という憶測だ。なぜなら金正恩が乗る政府専用機は半世紀以上前の1960年代に旧ソ連で作られたもので、現在のロシアでも20年以上前に生産を終了した機種だという。4年前にはロシアに向かったこの政府専用機が故障のため途中で引き返すというアクシデントも引き起こしている。これほどオンボロな政府専用機しか持ってない北朝鮮の現実、「張り子の虎」ではないが、核だミサイルだと威嚇をつづけている割には何ともお粗末過ぎる北朝鮮の国内事情。この点をしっかりと見極めた上での「米朝会談」の駆け引きが必要だろう。つまりは、金正恩が心から願う「経済制裁」を解いてほしい願いを「お預け」しながら、「張り子の虎」の威嚇などまったく怖がる必要もなく「核廃絶」のシナリオを金正恩からしっかり提出させることが、6月の米朝交渉の成功の可否を握っていると思われる。