ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

ニッポンは世紀末か、ノー・コミットメント・シンドローム。

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テレビを見ていたら、ある評論家が現代の若い世代を「ノー・コミットメント・シンドローム」だと解説していたのが非常に興味深かった。つまり、結婚適齢期になっても結婚しない、出産できる年齢の間でも出産しない、住宅ローンを組める年齢でもマイホームを購入しようとしない、こうした人々を評して言ったのだが、要するに自分の人生の中での大きなイベントにコミット(参加)することを避けている現象をシンドローム(症候群)と呼ぶのだという。評論家は言葉を続けて「つまり、いまの若い世代は人生の重要な場面々で責任を取ることを避けようとしている無責任な世代だ」と断じたのだ。我々シニア世代は結婚適齢期になれば結婚し、子供を作り、マイホームを購入する、というのがごく普通のあたりまえの生き方だと思っていたのが、統計の数字を見る限りでは、現在の若い世代が、この指摘通りの嘆かわしい数値を示しているのは明解な事実だろう。第2次大戦後ニッポンは世界中を席巻するほどの壮年期のパワーを有していた国だったのに、わずか半世紀の間に少しづつパワーを失ってきて、今や若い世代の考え方までがエネルギー不足のまま老成化してしまっているというニッポンの情けの無い現状。この先、日本は一体どこへ向って行くのだろうか。未来へと向かう船「日本丸」の舵を握るのはもちろん若い世代の人々だ。死へと向かいつつある我々シニア世代と違って、夢のある未来への舵取りを担う若い世代こそ、懐疑的・退廃的な世紀末思想のような生き方を捨てて、活気のあるニッポンを再び取り戻してもらえまいか、と老婆心ながら思うのだ。