ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

ボブ・ディランよ「ロックの殿堂」入りを蹴ったSEXピストルズを見習え。

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4月1日ボブ・ディランが受賞が決まってから6か月を経過してやっとノーベル文学賞を受賞したという報道があった。受賞を渋っていたのはロックンローラーとしてのささやかな反骨精神だったのだろうが結局はディランも歳を取って丸くなったのである。反体制を売りにしているロック歌手の中で50歳を越して未だに反骨精神が健在なままで居るのは、70年代後半に活躍したパンクロックグループSEXピストルズだけだ。ヴォーカルのジョニー・ロットンを中心にした4人は反体制的な歌詞で何度も演奏公演が中止されたり、テレビで放送禁止用語を連発して出演契約を破棄されたりとスキャンダルに満ちたロックミュージシャンとして当時世界中の若者達から注目を浴びた。そして時が移り、彼らが50歳を迎えた2006年に「ロックの殿堂」入りが打診されたのだが、SEXピストルズのこの時の返答は驚くべきものだった。「俺たちはお前らのサルじゃねえ」に始まり「俺たちは行かねえよ。お前らも別に構わんだろう。このクソみてえな系図(過去に殿堂入りした歌手)に組み込まれねえのが本当のSEXピストルズってもんよ」と言ってのけたのである。ロックミュージシャンの最高の栄誉である「殿堂入り」を断ったのは後にも先にもSEXピストルズだけだという。「ロックの殿堂」にはボブ・ディランは勿論の事、ビートルズエルビス・プレスリーローリング・ストーンズなど錚々たるミュージシャンが名を連ねているのだが、それを「クソみてえな系図」と一蹴したSEXピストルズの面々は、まさに50歳を越えてなお反体制のロック魂を忘れない筋金入りのロックンローラーなのかも知れない。