ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

トランプ氏が怒るはず、駐留米軍を「我が国の番犬」と呼んだ宰相がいた。

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1951年サンフランシスコ講和条約によって敗戦国日本はようやく米軍の占領を解かれて独立国へと復帰できた。その調印式を終えて帰国した吉田茂首相に、吉田の元秘書官を務めた松野頼三氏(後に大臣を歴任)が「独立した日本にこれまで通り米軍が駐留するのは可笑しいじゃないですか」と尋ねると吉田首相はこう答えた「我が国は自力で防衛する力が無い、駐留軍というが、番犬と考えれば良いのだ、しかも経費は向こう持ちなんだ。君たちは考え方がプア(貧弱)だね」戦後の日本の復興・発展に足かせとなるであろう巨額の軍事費を戦勝国アメリカに負担させる、しかもそれを日本の番犬とまで呼んだ吉田茂は歴代首相の中で類まれな先見性を持った政治を行い、戦後日本の急速な復興と豊かな国造りの礎を築いた人物である。それから65年後の現在、吉田茂が仕掛けた罠にトランプ新大統領がようやく気付いて「駐留米軍の費用はニッポンが全額負担せよ」と言い出した。思えば吉田首相の思惑通りに巨額の軍事費をアメリカに負担させ続けたお蔭で、政府金融資産と対外純資産合計で934兆円とアメリカを上回る世界一の金持ち国に日本は成長を遂げることが出来たのである。軍事予算をほとんど使わずにお金をひたすら貯め込んできた日本は、ここら辺りでトランプ新大統領の要求に応える必要があるのではなかろうか。駐留米軍を番犬に例えるなら飼い主である日本は応分の負担をして然るべきだろう。尖閣諸島を狙っている中国を牽制する意味でもそれは正しい選択になると思われる。