ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「最後に1つだけ」を無視された植松被告が言いたかった事。

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相模原市の知的障がい者施設で入所者ら45人が殺傷された事件、元職員植松聖被告(30)に死刑が言い渡された。判決を言い渡した裁判長が「閉廷します」と告げると、植松被告は突然、右手を挙げ「あっすいません。最後にひとつだけ」と言葉を発しようとしたが、裁判長はこの発言を無視した。法的に見れば、これまでの裁判で被告人の弁護、反論は尽くされ審議が終了しているため判決が下された後に被告の発言を裁判長が認める必要は無いからだ。さらに、裁判長が今までの植松被告の発言から不快な発言をすると予想し、発言させることでご遺族や社会によくない影響を及ぼすとの判断があったためとも思われる。死刑判決が言い渡された後、植松被告は横浜拘置支所内で新聞社の接見取材に応じ、「何を言いたかったのかと」問われると「『世界平和に一歩近づくにはマリファナが必要です』と言いたかった」と説明。「マリファナを使えば、意思疎通できなくなったら死ぬしかないと気付けるようになるから」と意味不明な答えをしている。フランスの哲学者サルトルの小説「エロストラート」の中で無差別殺人を実行する犯人が「…人間どもに対するおれの優越とは、なんだろう?立場の優越。それ以外の何ものでもない」というセリフがある。死刑判決によって「立場の優越」が逆転してしまった植松被告。次に「最後にひとつだけ」発言が許される場面は、絞首刑の台の上ということになる。