昨日、中国政府が日本の製薬会社「富士フイルム富山化学」が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」を、新型コロナウイルスによる肺炎の症状などを改善させる効果が認められたとして、重症化を防ぐ治療薬の1つとして、政府の診療指針に正式に採用する方針を明らかにした。中国・武漢の医療機関が患者240人を対象にした臨床研究で「アビガン」を投与した場合は熱が下がるまでの平均日数が2.5日、投与しなかった場合の4.2日よりも短かった、又せきの症状も「アビガン」を投与した場合、平均で4.57日、投与しなかった場合の5.98日よりも短い日数で緩和され、副作用も見られなかったという。さらに、広東省深センの医療機関が行った患者80人を対象にした臨床研究では、「アビガン」を投与した患者ではウイルス検査の結果が陽性から陰性になる快復日数が投与しなかった患者は11日かかるのに、わずか4日で陰性になった。また、エックス線画像で肺炎の症状に改善が認められた患者の割合が「アビガン」を投与した場合何と91%の人々が改善し、投与しなかった場合の62%を大きく上回った。この「アビガン」を開発した日本では、1ヶ月前の2月22日に加藤厚労相が、2年前の2018年3月新型インフルエンザ流行に備える目的で政府が191万人分も購入し備蓄していた「アビガン」を新型コロナウイルス感染症の治療に投与すると発表している。我が国での「アビガン」によるその後の治療効果についてマスコミが中国の臨床例のように詳しく報道しない理由は一体何なのだろうか?