世界の音楽業界で最も稼ぐポップ・アーティストであるレディー・ガガは、ボランティアにも熱心なことで知られている。ハイチ地震・エイズ撲滅運動・LGBT(同性愛)支持など多方面にわたっての支援を惜しまない。日本でも3.11東北大震災の際にも多くのアーティストが放射能汚染を気にして来日をためらっている中、真っ先に日本を訪れ、自分でデザインしたブレスレットを世界中のガガファンに向けて販売しその売上げ1億2千万円とガガ自身の義援金1億2千万円をプラスして東北への支援を行った。「放射能は怖くないのか?」という質問に「平気よ、日本には強い絆を感じる。何かを口で言うよりまず行動すべきだと思った」と震災3か月後の来日理由を語っている。レディー・ガガは少女時代、人との話し方が、大胆で芝居じみた振る舞いをするという理由からひどいイジメに遭っていたと言う。こうした多感な少女時代の経験が、現在の他人に対する思いやりや優しさを彼女の心の中に育くんできたことは間違いない。レディー・ガガの手首にある「ピースシンボル」マークのタトゥーは、リスペクトする歌手ジョン・レノンの有名なメッセージGive peace a chance(平和にチャンスを与えて)に触発されて入れたものだと言う。「このメッセージをジョンはシンプルに発してその意味は言わなかった。このタトゥーはシンプルさゆえのパワーというものを私に感じさせてくれる。シンプルであれば誰でも理解できるし、(困っている人に)チャンスを与えてあげればいいんだとつねに思い出させてくれるの」とピースシンボルを入れた理由を語っている。彼女は自分の手首を見ながら、世界の国々で困っている人々にこれからもチャンスを与え続けて行くに違いない。