インスタグラムやブログなどインターネット上に自分の画像をアップするために、スマホによる自撮りの機会が増えている。こうした中、「自撮り棒」が登場したことによってますます簡単にさらには撮影に危険な場所でも自撮りが可能となり、その結果スマホの自撮りによる死亡事故まで起きる事態になっている。アメリカの旅行雑誌コンテナスト・トラヴェラーによると、2015年の1年間で自撮り中の事故で死亡した人数は少なくとも10人が確認されている。これはサメに襲われて死亡する1年間の人数を上回ると言う。「人食いサメより怖い自撮り棒」という認識は自撮りをひんぱんに行っている人々にはピンとこない話なのかもしれない。サメは怖いとイメージできるけど自撮りを怖いとイメージできる人はほとんど居ない。しかし、自撮りに夢中になるあまり周囲が見えなくなり、自分だけの世界に入り込むことで大きな危険と隣り合わせにある自分に気づかないということはしばしば起こりうる。自撮り中の死亡事故の発生しやすい場面としては、見晴らしの良い崖の上や高層ビルの屋上、走行してくる電車の前、水中に潜って居て、などが多いという。インターネット上にひんぱんに投稿される自撮り画像は、本人が思っているほどに視聴する側の興味や関心がそれほど高く無いという報告もある。自分の勝手な思い込みで自撮りの傑作写真を追い求めるあまり危険に身を晒すなど馬鹿馬鹿しい限りだろう。危険を冒しても、プロの報道カメラマンのようなギャラが貰える訳でもない、自己アピールのためだけに、何の得にもならない自撮りで自分の命を危険に晒すようなことを素人写真撮影では、絶対に慎むべきだろう。