ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

相手を強烈にブッ飛すあのパンチはもう見れない、長谷川穂積の引退。

f:id:gunjix:20161209222738j:plain

WBC世界スーパーバンタム級チャンピオン長谷川穂積がチャンピオンのままで引退を表明した。今年9月に壮絶な闘いで5年振りに奪取したチャンピオンベルトの記憶は鮮烈だ。ロープに詰まりながら相手のフックの連打をかいくぐり猛烈なダッシュで逆に相手を圧倒して最年長35歳の王者へ返り咲いたその試合振りは実に見事だった。長谷川穂積が残してきた5連続KOによる世界王座防衛や3階級制覇などその足跡は素晴らしいが、何といっても彼のボクサーとしての一番の魅力は、まるでドラマを見ているような強烈なパンチ力だ。大きく振りかぶるパンチと違いモーションの小さいパンチなのに当たると相手はもんどり打ってひっくり返るのだ。YouTubeで映像を見ればわかるが、相手は長谷川穂積の必殺パンチを受けると大きくのけぞって尻餅を付いたり腹這いになったり、ヒドい時にはリングの外に頭を突き出して伸びてしまうなど、まるでドラマを見るようなダウンシーンが数多く見られたのだ。その強烈なパンチ力のヒミツは彼の大きなふくらはぎにあるらしい。足の踏ん張りが強いため体の軸がまったくブレずに繰り出すパンチは想像以上の威力で相手をブッ飛ばしてしまうというわけだ。6階級の世界王座を制覇した天才ボクサーマニー・バッキャオもふくらはぎが大きいことで強烈なパンチ力を発揮したと言われるが長谷川穂積もまたボクサーとして同じ天性を備えていたということだろう。長谷川穂積がボクシングの醍醐味である強烈なそのパンチ力で相手をブッ飛ばすシーンがもう見られなくなるのは残念だが、引退表明のいま「お疲れ様」と心からの拍手を送ってあげたい。