ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「私はタバコを吸ってます」83歳医学博士養老先生のタバコ論。

f:id:gunjix:20211102185231j:plain

東京大学名誉教授の医学博士・養老孟司先生。83歳の今でも愛煙家を貫いていらっしゃる。そのタバコ論がユニークだ。「私はタバコを吸っていますが、喫煙者はがんになりやすいというデータがあります。57歳のときに肺がんが疑われたことがありますが、当時はタバコを吸っていたので、検査の結果が出るまで、その可能性はあると覚悟していました。結局、肺がんではありませんでした」。「人間を喫煙者と非喫煙者に分けて、どちらががんの発症率が高いかどうかを調べるとします。その結果、タバコを吸う人のほうががんになる確率が高いことがわかります。これによって、喫煙とがんの因果関係が「実証」されるわけです」「統計というのは、個々の症例の差異を平均化して、数字として取り出せるところだけに着目してデータ化します。逆にいえば、統計においては、差異は「ないもの」として無視しなければなりません。 差異というのはノイズ(不要な情報)です。統計を重視する医療の中にいると、データから読み取れる自分が本当の自分で、自分の身体はノイズであるということになってしまうのです。本来、医療は身体を持った人間をケアし、キュア(治療)する営みです。それなのに、患者の身体がノイズだというのは、おかしなことです」。養老先生は、統計を重視する現代医療を批判しつつ、今日もノイズ(ガンにならない喫煙者)として紫煙を燻らせている。ご立派(笑)