大気圏(高度80㎞~120㎞)よりはるか上の高度4500㎞にまで達したという北朝鮮のICBM大陸間弾道ミサイル。「これで米国全域が攻撃可能となった」と北朝鮮が大喜びしたミサイル火星15号の発射実験はどうやら7月に打ち上げた火星14号と同じく大気圏再突入の衝撃に耐えきれず破壊されてしまった模様だ。今回のミサイル打ち上げに使われた燃料は固体では無く液体が使われたため、アメリカの当局者によれば早い段階でレーダーによる追尾ができたため大気圏再突入での火星15号の崩壊事故を正確に把握できたのだという。ミサイル本体が大気圏に再突入する場合、速度はマッハ24(音速の24倍)の高圧力と7,000℃という高温に晒されると言われていて、弾頭部分を保護する炭素複合材が北朝鮮のいまの技術では未熟なために大気圏再突入の際に生じる高速・高温に耐え切れずに破壊されてしまったと思われる。現在、人工衛星を持ってない北朝鮮は狙った目標地点に人工衛星を利用してミサイルを正確に着弾させるGPS誘導技術が無いうえに大気圏再突入に耐えられるミサイル本体を作る技術も無いことが火星14号・15号の相次ぐ大気圏再突入の失敗によって露呈してしまった。6年前、オバマ政権時代のロバート国防長官が「北朝鮮は5年以内にアメリカ本土に到達するミサイルを完成させるだろう」と予測していたが、6年経った今でも北朝鮮はアメリカ本土を攻撃するどころか大気圏再突入の段階で燃え尽きてしまう程度のミサイル開発技術しか持ってない。コトバでは米本土へのミサイル攻撃が可能だと言い張ってはいるが、いまだ「張りぼて」のようなミサイルしか作れない北朝鮮、マスコミはこぞって北朝鮮ミサイルの恐怖感だけを国民に煽り続けているが、実際には恐るるに足りない技術レベルであることも同時に国民に伝えるべきではないのか。