今年のリオオリンピックで、日本のシンクロナイズドスイミングチームが10年ぶりにメダルを取り戻させたのが話題になった。その奇跡の復活劇を演出したのがシンクロ日本代表の井村コーチだった。彼女はこれまでオリンピック選手を指導するたびにメダルを獲得、日本では6度のオリンピックで代表コーチを務め銀メダル2個・銅メダル4個を獲得、その後は中国チームのコーチとして2度のオリンピックで銀メダル1個・銅メダル2個を獲得、そして今年リオオリンピックの日本代表コーチに復帰して銅メダルを獲得というように彼女は30年以上もオリンピックのメダル獲得を続けている名コーチなのだ。その井村コーチがリオ五輪にゆく直前のインタビューで選手のオーラの出し方について語った興味深い話がある。選手の実力が互角だった場合、最後の勝敗を決めるのはその選手にオーラがあるかどうかなのだと言う。オーラというものは生まれつき備わっているモノでは無いと彼女は断言する。「その子がどんな事で自信をつけてきたか、心の感動をどれだけ経験してきたか」でオーラを発せられるかどうかが決まるのだと言う。オーラを発するために彼女は選手たちに「人」でも「モノ」でも「本物をみなさい」「本物に触れなさい」と良くアドバイスするそうだ。こうして本物とは何かを体現してゆけば自然にオーラは出てくるのだという。このアドバイスはシンクロ選手ならずとも一般の人に対してもオーラを発するには、どうすれば良いかの大きなヒントになると思われる。