ラジオを聴くためのスマホ用のアプリradicoが先月から「タイムフリーサービス」を開始した。このサービスは、聴き逃したラジオの番組を過去1か月間に遡って呼び出して聞くことができる画期的な無料のサービスだ。「こんな面白い話をあの番組でやってたよ」と聞いたら、radicoのラジオ番組表を過去にさかのぼって検索し、クリックすれば自分の好きな時間にその番組を聴取できるのだから便利だ。こういうサービスはネットが持つ2WAY通信機能によって生まれたサービスだが、ラジオがネットに組み込まれた結果生まれたこの2WAY通信というメリットは、同じように3年後に開始されるTV番組のネット配信でも同様のサービスが可能だ。テレビ番組のタイムフリーサービスもネットの2WAY機能を使えば簡単にできてしまうのだから。となると、これまでの個人が家庭で行っていたテレビ番組をあらかじめ予約録画するメンドウがなくなってしまう。テレビだとスマホのアプリ名はtereco(テレコ)?になるのだろうか。ともかく、TVがネットに組み込まれれば予約録画が要らなくなるこうしたタイムフリーサービスなどは序の口で、2WAYのネットに1WAYだけのテレビ放送が組み込まれるとTVの世界が激変してしまうことは間違いなさそうだ。番組をいつでもどこでも好きな時に視聴できるようになったらTV局が一番気に掛けている視聴率は計測不能になってしまう。視聴率を気にしながら番組を編成している現在のテレビ局がネットに組み込まれることで、番組の制作方法も大きく様変わりするに違いない。番組がつまらなければ2WAYゆえに視聴者からすぐさまブーイングが殺到して番組は炎上してしまうだろう、3年後には長い年月1WAYに胡坐をかいてきたテレビ各局が、視聴者と直接向き合わなければならない正念場がいよいよやってくる。