ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

雨ニモマケズの宮沢賢治、春画コレクターだった。

「雨ニモマケズ」の詩や童話「銀河鉄道の夜」などで知られる不世出のクリエイター宮沢賢治。彼は生涯独身で童貞を貫いた。また、禁欲主義者でもあり友人に向かって「性欲の乱費は、君自殺だよ、いい仕事はできないよ。」と語り性欲の発露を戒めていたほどだった。ところが、賢治が農学校の教員時代、「春画」を職員室に持ち込み同僚の教師たちと批評し合って楽しんでいたというエピソードがある。堀尾青史著『年譜宮沢賢治伝』によれば、賢治の春画コレクションは、積み重ねると高さ30センチにもなる膨大なものだったという。また、山下聖美著『宮沢賢治のちから』には、 賢治は英国の医師ハバロック・エリスの発禁本『性の心理』を持っていて、翻訳本で伏字になった部分を仙台の本屋まで行って原書で読んで確かめたという。この本のことを聞かれると「いなかの子ども(農学校の教え子)が性でまちがいをおこさないように教えたいと思って」と答え、生徒たちには「猥談は大人の童話みたいなもので頭を休めるもの、誰を憎むというわけでも人を傷つけるというものでもなく悪いものではない。性は自然の花だ」と教えていたという。晩年の宮沢賢治は、友人の森荘已池に「禁欲主義」について「何にもなりませんでしたよ。まるっきりムダでした」と話し、さらに「草や木や自然を書くようにエロのことを書きたい」と語っていた。不世出のクリエイター宮沢賢治の書くポルノ小説をぜひ読みたかったのに、残念(笑)