ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

夏目漱石が言い始めた「肩こり」、欧米人は肩こりを知らない。

首すじや首のつけ根、肩または背中にかけて張りや凝った感じがする「肩こり」、ヒドイときには頭痛や吐き気を伴う場合もあるという。この「肩がこる」という症状を言いだしたのは、明治の文豪夏目漱石だとされてきた。1910年に夏目漱石が書いた小説『門』の一節に、「指で圧してみると、頸と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝っていた」とあり、そのことが、「漱石肩こり起源説」の根拠となったのだ。しかし1776年(安永5年)大坂の上方歌舞伎で上演された《伊賀越乗掛合羽》では「吉(おかな) きつう肩が凝(こ)ってあるさふにござります」という台詞がある。また、1812年(文化9年)の式亭三馬の滑稽本『四十八癖』に『本がわたしも好きだが、つゞけては毒だ。折ふし休み休み読まぬと、肩が張つて凝つてわるい』とある。つまり、「肩が凝る」という表現は漱石以前の江戸時代からすでにあったのだ。ところで、「肩こり」という症状は日本人だけのもので欧米には「肩こり」は無いと言われてきた。同じ人間なのに西洋人は肩が凝らないとはどういうことなのか。その理由は「症状」の表現方法に違いにあるからだという。欧米人の感じ方では、張っているのは肩ではなく首や背中だから「肩こり」とは言わないという、それだけの話のようだ(笑)