1995年、スタンフォード大学電気工学科博士課程の学生だった台湾出身のジェリー・ヤン(⬆右)と南部ルイジアナ州出身のデビッド・ファイロ(⬆左)というインターネット時代の先駆者2人によって開始されたWebサービス「YaHoo!」。この「Yahoo!」という社名の由来は、一般にYet Another Hierarchical Officious Oracle(さらにもうひとつの階層的でお節介な神託)の略称であると言われている。あるいは又、これはスウィフトの『ガリヴァー旅行記』に由来したものだという。ところが、我が国日本では、いつからか「YaHoo!」は、「ならず者」という意味から来ていると「知ったかぶり」を語る人が多いのだ。辞書を見ると「YaHoo!」の意味としては1 (Swift作のガリバー旅行記に出てくるヤフー)=人間の姿をした獣、2 (古語)無作法者、3 (米国俗語)いなか者、と出て来る。どこにも「ならず者」とは出てこない。米国のQ&AサイトQuora(クオーラ)に、社名の由来について創業者のファイロとヤンが語った実話が記されている。それによると、スタンフォード大学で、ファイロの故郷ルイジアナ州出身の学生を、洗練されていない田舎の南部人「Yahoo」と呼んでいることを気に入り、「この名前を選んだ」と2人は語っているのだ。つまり、YaHoo!=「田舎者」でも成功を掴むことができるという彼ら2人の「反骨精神」から生まれた社名だった、というわけだ。