ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

インディ500初優勝の佐藤琢磨にイラ立つ米国。勝因はオールジャパン。

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世界の3大カーレースのひとつであるインディ500で、40歳のベテランドライバー佐藤琢磨選手が日本人として初めての優勝を遂げたことで世界中を驚かせた。モナコGPを棄権してこのレースに臨んだフェルナンド・アロンソ選手をはじめ並み居る強豪ドライバーを相手に、1周2.5マイルを200周するという世界最速の周回レースで500マイル(805㎞)という長丁場のレースを制した佐藤琢磨選手の優勝のヒミツは何だったのだろうか。レース後のインタビューで佐藤選手は「エンジニアと10周、20周後のタイヤの性能劣化にすごく注意してクルマを作っていた。おかげでクルマがすごく安定し、15周目あたりからどんどん順位を上げることが出来た。そこが今日の強さだった」とホンダのエンジン性能に加えて今回のレースではタイヤの性能も勝利を呼び込む一因だったと語ったのだ。そのタイヤとは古くからインディ500の舞台を戦ってきたファイアストンという歴史のあるブランドタイヤで現在は日本のブリジストンの子会社である。今年のインディ500は11度のレース中断という過酷なレース展開。その中で残り5周でトップに立った佐藤選手は2位の選手の猛追を振り切ってわずか0.2秒差でチェッカーフラッグを受ける快挙を成し遂げたのだ。さらにその快挙を支えたブリジストングループのタイヤとホンダのエンジンという「オールニッポン」のサポート体制によるインディ500初勝利は、アメリカのスポーツ紙記者に「日本人ドライバーの勝利に不快感を覚える」と悔しがらせるほどに痛快な出来事であった。

 

森友学園・加計学園のソンタクの主役はズル賢い兎。

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あれほど大騒ぎした森友学園への国有地の格安払下げ騒動、月日が経てば主役を演じていた森友学園が破産してしまうと言う思わぬ方向へと騒動は展開して行き、流行語大賞の候補になるであろう「忖度」が実際にあったかどうかはうやむやなままで終結しそうな気配である。そして次に登場してきたのが岡山の加計学園獣医学部新設計画をめぐってやはり同じように「忖度」があったのかどうかがいまマスコミで騒ぎになっている。今回の主役を演じたのは元文部次官だった前川氏だ。加計学園獣医学部新設について内閣府の「総理のご意向」という文書が存在したために文科省が「忖度」して学部新設を認可しようとしたのだと記者会見を開いて暴露したのだ。しかし、前川元事務次官の言う「忖度」を内閣府が指示したと言う肝心の文書は今のところ存在したことすらあいまいなままだ。十分な証拠書類が無いままでは国会でもマスコミでも「忖度」があったかどうかを追及する術がない。森友学園と言い加計学園と言い、騒動の発端は背後に安倍総理の存在があるという推理から生まれたものだが、安倍総理の「忖度」は、2つの学園騒動いずれでもにいまだに明確な証拠は見つかっていないのだ。「忖度」とは、昔の封建社会の時代に、家の主が咳払いをしただけで、主の意向を汲み取り家人が気を利かせて動くさま、に似ている。主が「咳払い」をしたかどうかを後になって証明することはかなりの難題だ。そう言えば「忖度」の語源は中国最古の詩集「詩経」の中にある。「忖度」のくだりを読むと「他人に邪悪な心有れば私はこれを忖度する(推し量る)。行動的で狡賢い兎は犬にあって捕えられてしまう」とある。2つの学園騒動で「忖度」の咳ばらいをした狡賢い兎はいつになったら捕えられる日がくるのだろうか。

アメリカの空気に感動した中国人留学生。アリの一穴になるだろうか。

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米国メリーランド大学の卒業式で、中国の大気汚染と比較してアメリカの空気は「甘くて清新だった」というスピーチをした中国人の女子大生揚さんがネットで大きな話題を呼んだ。「中国で育ってからアメリカに来て、空港の外で息を吸って吐いたとき自由を感じた。空気は本当に甘くてぜいたくな気分だった」と世界的に悪名高い中国の大気汚染にからめて表現の自由を抑圧し続けている共産党政権への批判ともとれる言葉でスピーチしたのだ。このスピーチの動画がYouTubeに投稿されると途端に楊さんは中国本土からの猛烈な批判に晒されたのだ。中国最大のの国営メディア「人民日報」は、「偏見を抱えた卒業スピーチ、メリーランド大学の中国人学生に批判」という大見出しで記事を掲載し、同じ国営メディア「環球時報」では、「この女子学生は批判の高まりを受けて謝罪した」という記事を載せたのである。このスピーチを行った楊さんが言ったとおりの言論抑圧をすぐさま行った滑稽すぎる中国政府の対応ぶり。時代の空気は刻々と変化していることをいまだに中国政府は気付いてないようだ。アメリカの空気に「清新さと自由」の香りを感じ取った楊さんのように年間1億人もの中国人が海外旅行を体験している中に彼女と同じ「清新さと自由な空気」を吸える素晴らしさを知る人々が今後ますます増えてゆくに違いない。「アリの一穴で大きな堤は崩れ始める」というコトワザがあるように、国民の言論の自由を抑圧し続けている中国共産党独裁政権 という大きな堤は、この学生楊さんの発言がアリの一穴となり、いよいよ崩れ始めようとしているのかもしれない。

めんどくさいパスワードの変更。「でもしないと危険」では無いらしい。

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いろいろなサイトからセキュリティ確保のために現在使用しているパスワードの定期変更を要求された経験は誰でも持っている。ところが、最近Googleをはじめ他のサイトからもこの定期変更のリクエストが来なくなっている。その理由は、アメリカの電子認証専門機関が定期変更の推奨を辞めたからだと言う。ノースキャロライナ大学の実態調査の結果を見るとパスワードの変更をアメリカ政府が推奨しない理由が良くわかる。私達ユーザーはパスワード変更を求められた場合、先ず「めんどくさい」と思い、多くの人々はいい加減にパスワードを変更する傾向にあるからだという。1文字だけを変更したり、現在のパスワードのパターンの中で少しばかり手を加えることで済ましてしまう。パスワード6~8文字のうち最初の文字や数字を入れ替えたりなど、変更したパスワードを暗記しやすくすることにだけ、注意を注ぐ傾向にあるという。憶えやすい程度のパスワード変更なら、ハッカーにとっても簡単な推理で解読できてしまう危険性の事はすっかり忘れてしまっている、というわけだ。では、このめんどくさいパスワードの定期的な変更をサイト側はなぜ要求して来るのか。それは我々ユーザーのためというよりサイト側のセキュリティ向上のためなのだ。私の場合、強制的でない「パスワード変更のお願い」は完全に無視している。もちろん、大規模なサイバー攻撃によってサイトに登録してある情報が大量に流出し、その中に自分の情報が含まれてる場合やカード会社からの変更要求の場合はすぐにパスワードを変更するだろうが、金銭的な危険が及ばないサイトでのパスワード変更要求はほとんど無視しているが一度もトラブルに遭ったことがないのが実情だ。

540年前、足利将軍に壊れた茶碗を返品した中国のイキな気くばり。

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上野の国立博物館に「茶の湯展」を見に行った。日本の茶道の歴史を振り返る多くの展示品が並ぶ中に面白い青磁の茶碗を発見した(上記写真)。この茶碗は、700年以上前の13世紀中国の南宋時代に焼かれたものだが、平安時代南宋から献上され平重盛が所有していたとされる。その後200年を経過してこの青磁茶碗は室町時代の将軍足利義政の所有するところとなった。しかし、200年の時代を経てこの茶碗はあちこちにひび割れが生じていたため、足利義政は当時は明の時代に変わっていた中国へこの茶碗を送り同じものを求めようとしたのである。それに対する中国側の返答は「200年以上前の南宋時代の青磁茶碗を焼く技術は現在(明時代)すでに無くなっているのでこの茶碗を返品したい」と足利義政のもとに青磁の茶碗を送り返してきたのである。返品された茶碗を見てみるとひび割れした部分に金属のカスガイが何か所も打たれ補強された状態で戻されてきたのである。この打たれたカスガイを見て、蝗(イナゴ)があしらわれていると見立てて、この茶碗は馬蝗絆(ばこうはん)と足利義政によって命名され、茶碗の銘品として代々伝えられ、現在では国の重要文化財になったのである。700年前の平安時代に日本へ渡来し、540年前の室町時代にカスガイで補修され、そして平成時代のいま目の前に存在しているという奇跡的な逸品。この青磁の茶碗が辿ってきた700年の歴史に思いを寄せれば、人間の80年程度の歴史がナゼか小さなものに思えてくる銘品「馬蝗絆(ばこうはん)」とのまさに感動的な出会いであった。

TVCM2本見てる間に充電完了。秒速スマホ充電器が年内デビュー。

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スマホの充電がもっとスピーディにどこでも簡単にできる充電器は無いものか。誰しもそう感じている充電作業が、15秒のTVCMを2本見る間に出来てしまうスマホ用充電器、しかもそのサイズはスマホと変わらないという画期的な充電器が年内にも商品化の予定だと言う。すでにノートパソコンサイズの充電器を発売し、その性能が高い評価を受けているStoreDot社の新製品(上記写真参照)なのだ。ギャラクシーの次々と起きたリチウム電池の爆発事故をふと思い出して技術的には問題ない製品なのかと心配になるが、StoreDot社はナノテクノロジーで定評がある企業でエレクトロニクスに加え物理・科学・生物学などのエキスパートが集合して研究開発を行っている最先端企業なのだ。さて、新製品の「秒速充電器」は、ご覧のようにスマートホンの背後に隠れてしまうほどの小型サイズで、この画像にあるように時計の針が30秒のところでフル充電が表示されている。普通の電池は電解質を使って電子を生成するがStoreDotの電子の生成は量子ドットとナノ結晶溶液で生成するため一般の電池の5倍という強力な電子が秒速で作れるのだという。難しい科学的な説明はともかく「秒速充電」が外出先でも可能となればビジネスマンにとっては強力なアイテムになるに違いない。発売価格は30ドル(3万円台)程度と予想されているが、これだけの性能と持ち運びの手軽さがあれば、値打ちのある充電器だと言えるだろう。今から日本での発売が待ち遠しい。

ニッポンは世紀末か、ノー・コミットメント・シンドローム。

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テレビを見ていたら、ある評論家が現代の若い世代を「ノー・コミットメント・シンドローム」だと解説していたのが非常に興味深かった。つまり、結婚適齢期になっても結婚しない、出産できる年齢の間でも出産しない、住宅ローンを組める年齢でもマイホームを購入しようとしない、こうした人々を評して言ったのだが、要するに自分の人生の中での大きなイベントにコミット(参加)することを避けている現象をシンドローム(症候群)と呼ぶのだという。評論家は言葉を続けて「つまり、いまの若い世代は人生の重要な場面々で責任を取ることを避けようとしている無責任な世代だ」と断じたのだ。我々シニア世代は結婚適齢期になれば結婚し、子供を作り、マイホームを購入する、というのがごく普通のあたりまえの生き方だと思っていたのが、統計の数字を見る限りでは、現在の若い世代が、この指摘通りの嘆かわしい数値を示しているのは明解な事実だろう。第2次大戦後ニッポンは世界中を席巻するほどの壮年期のパワーを有していた国だったのに、わずか半世紀の間に少しづつパワーを失ってきて、今や若い世代の考え方までがエネルギー不足のまま老成化してしまっているというニッポンの情けの無い現状。この先、日本は一体どこへ向って行くのだろうか。未来へと向かう船「日本丸」の舵を握るのはもちろん若い世代の人々だ。死へと向かいつつある我々シニア世代と違って、夢のある未来への舵取りを担う若い世代こそ、懐疑的・退廃的な世紀末思想のような生き方を捨てて、活気のあるニッポンを再び取り戻してもらえまいか、と老婆心ながら思うのだ。