
レオナルド・ダ・ビンチが描いた「モナリザ」は世界一有名な女性の肖像画として知られるが、描かれた1500年代にはダヴィンチが手元に置いていたため誰も知らない絵だった。ダ・ヴィンチの死後、国王フランソワ1世が『モナ・リザ』を買い取り、フランス王室の所有物となったが、「フランス革命」により王政が打倒されると、1793年に完成した国立のルーブル美術館に所蔵された。それから7年後、1800年から1804年までの約4年間、フランスの最高権力者となったナポレオンが、公邸であるテュイルリー宮殿の自身の寝室にルーブル美術館からこの「モナ・リザ」を持ち出し飾っていた。ナポレオンは『モナ・リザ』を親しみを込めて「マダム・リザ、あるいはその謎めいた佇まいから「西欧のスフィンクス」と呼び、熱烈に憧れていたといい、美しくも正体の掴めない彼女の微笑みを、プライベートな空間で誰にも邪魔されずに独占したかったからだと伝えられている。また、大変な浪費家で恋多き気性の激しい女性として知られていた妻のジョセフィーヌに対して 『モナ・リザ』の穏やかで控えめな女性像を寝室に飾ることで、妻に対し「こうあってほしい」という想いを伝えたかったのではないかとも言われている。その後、1804年にナポレオンがフランス皇帝に正式に即位した際、モナリザはナポレオンの寝室からルーヴル美術館へと返還され、一般公開されるようになった。その後、ナポレオンが愛した肖像画として「モナリザ」は、ルーブル美術館を代表する「名画」になったというわけだ。