
中国軍の機関紙「解放軍報(PLA Daily)」は、日本が原子力発電の使用済燃料から取り出した約44.4トンのプルトニウムを蓄積しており、これは核弾頭を約5,500発も製造できる「十分な量」に相当すると報じた。理論上は、プルトニウムを原料にして核弾頭を作ることはできるとされるが、現実にはどうだろうか。核の専門家によれば、電力用の原子炉から得られる「プルトニウム240」は、不純物が多いため不可、核兵器製造に適した高純度の「プルトニウム239」を取り出すには核兵器専用の原子炉があらたに必要だという。また核分裂反応を効率的に起こすための「ブースター(起爆促進剤)」と呼ばれるトリチウムとデューテリウムという特殊な物質が必要となる。核兵器一発分に必要なデューテリウムとトリチウムの合計量は4グラム、福島第一原発で貯蔵している全てのトリチウムを使っても、たった1発分しか作れないためデューテリウムとトリチウムを生産する専用の原子炉があらたに必要になるという。さらに、実用的な核兵器を製造するためには、絶対に「核実験」が必要で、我が国には、絶対に放射性物質が漏れない核実験用の広大な土地など存在しない、さらに核武装するとなれば、核弾頭のことばかり考えがちだが、実際にはそれを敵国まで飛ばすためのミサイル開発や、そのミサイルを発射する発射設備となる「原子力潜水艦」が必要になる。というわけで、日本が核弾頭ミサイルを製造実現することは理論上は可能でも現実的にはほとんど不可能な話なのだ。