
米国テキサス大学の神経科学分野のJared Benge教授らのチームが、高齢者によるスマホの日常的な使用が、認知機能障害のリスクを58%低下させる可能性のあることを明らかにした。研究チームは、今回、合計で約41万1,430人(試験開始時の平均年齢68.7歳、女性53.5%)が参加した57件の先行研究のデータを統合して解析したという。クレジットカードによるネットショッピング、検索エンジンを使った情報入手、自動リマインダー付きのデジタルカレンダーによるスケジュール管理、スマートフォンに搭載されたGPSによるナビゲーション、メールやビデオ通話を通じた家族や友人とのコミュニケーションなど、日常的にスマホを使用している高齢者は、認知機能低下のリスクが58%低く、認知機能低下のペースが26%緩やかになることが明らかになった。研究グループは、スマホ利用が高齢者の認知機能の低下を防ぐ理由として、次の3点を挙げている。1)スマホの様々な機能が、衰えた思考力や問題解決スキルの強化を促している、2)メールやビデオ通話が、認知症予防に役立つとされる社会的なつながりを強化する、3)加齢に伴い脳が衰え始めても、スマホが「情報伝達のステーション」となって日常生活を支え、より長く自立した生活を送るための手助けをしてくれる、以上。