
スイスの時計メーカー「スウォッチ」は、モデルが目尻を引っ張りあげる広告⬆️が、中国のソーシャルメディア上で「人種差別」だと非難され、ボイコットの呼びかけが起こったことを受けて、謝罪し、この広告を削除した。「スウォッチ」は、中国で「人種差別的広告」の非難に直面した最初の外国ブランドではない。2023年には、フランスのブランド「ディオール」が、モデルが目尻を上げる広告で激しい怒りを買い、2024年には英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズの客室乗務員の女性2人が、つり目ポーズでアジア系の乗客を嘲笑する動画をSNSに投稿して解雇された。欧米人による「ツリ目ポーズ」という東洋人への「差別表現」がいつまで経っても後を絶たないのはなぜなのか。謝罪に至った欧米人は、「悪気はなかった」「侮辱するつもりはなかった」「親愛を込めた行為だった」と繰り返し同じような言い訳をする。つまり、彼らの感覚で「東洋人はツリ目だ」という表現は、日本人が欧米人の特長を表現するのに「高すぎる鼻」という悪気のない表現をするのと同じことだと思っているからだ。地球が狭くなった今日、お互いの人種間で起こりがちなこうした「何気ないレイシズム(差別)」について、あらためて考える時期が来ているように思われる。