
日本人はX(旧Twitter)が世界一大好きな国民だ。22年1月の国別ユーザー数では、首位アメリカ(7690万人)に次いで日本は5895万人で世界第2位とヘビーユーザーが多く、朝から晩までX(旧Twitter)に何かを発信している人が世界一多いのだ。「情報通信白書」によると、日本人のXへの「匿名利用」の割合は75.1%で、アメリカは35.7%、フランスは45%、韓国は31.5%。日本人が匿名性を好むのは圧倒的に世界一なのだ。このような「匿名文化」が、誹謗中傷の「陰湿さ」を生みだしているのは、もはや説明の必要がない事実だろう。「死ね」「消えろ」「顔を見るのも不快」「気持ち悪い」などという心ない言葉を家族や隣近所、会社の同僚や上司の前で平気で言える人は少ない。しかし、自分の名前も素性も知らない人たちの前で、しかも見ず知らずの他人に対してならば、いくらでも罵詈雑言が吐けるという日本人は多い。その醜悪な現実がうかがえるのが、「世界一の削除要求・開示請求」だ。2021年上半期(1~6月)に削除要求は世界で4万3387件で、うち日本が1万8518件と4割強を占めて世界最多となった。日本の学校教育では、異常に厳しい校則、同じ制服、同じカバンの強制、軍隊的な部活動、そしてクラス内での「班」行動など、「みんな一緒に」を徹底的に叩き込まれる。この「みんな一緒=絶対正義」という「教育」を改めない限り、出る杭は打たれる「誹謗中傷」は絶対になくならないだろう。