
先月3月30日にオープンした鳥取県立美術館は、来館者が4日間で7700人に達する人気ぶりだ。この美術館の目玉は約3億円で購入した「Brillo」と商品名が書かれた段ボール箱⇧で、現代アートの巨匠として知られるアンディ・ウォーホルの作品だ。ただの段ボール箱を模しただけのこの作品が3億円という価値が本当にあるのかと、作品を購入した鳥取県に対して批判の声が挙がったが、鳥取県は美術館オープンの目玉作品としてこの作品を展示した。館内の売店では、この段ボール箱を模した紙箱入りと缶入りの2種類のお菓子をお土産用として販売、連日売り切れになっているという。3億円と購入金額が高額だったこの「ブリロの箱」については、オープンの日から美術館の所蔵作品として今後も保有し続けるべきかどうかについて来館者にアンケートを実施、360人が答えた範囲では「このまま保有すべきだ」が4割以上となるなど半数以上が保有に肯定的で、「見直すべき」と答えた人は6分の1程度にとどまっているという。「イワシの頭も信心から」=イワシの頭のようなありふれたものでも信心する人には尊く思われる、というコトワザがあるように、たかが段ボール箱でも現代アートの神様ウォーホルの作品であれば「芸術作品として認める」という人々が多いようだ