ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

176年前、ジーンズを最初に履いた日本人、ジョン万次郎。

1841年、土佐の漁師14歳の万次郎は仲間と漁に出て遭難しアメリカの捕鯨船ジョン・ハウランド号に救助された。当時の日本は鎖国状態にあり帰国が容易ではなかったため、万次郎はアメリカに渡ることを決意、アメリカ本土に初めて足を踏み入れた日本人として歴史にその名を刻んだ。 1844年弘化元年)にはフェアヘーブンのバートレット・アカデミーで英語数学測量航海術造船技術などを学ぶ。寝る間を惜しんで熱心に勉強した万次郎は、アカデミーを首席で卒業した。1850年9月日本に帰国することを決意、帰国資金を得るためにゴールドラッシュの起こっていたカルフォルニアへと渡り、数か月間、金鉱山にて金を採掘する職に就いた万次郎は、アメリカのゴールドラッシュといわれる金の採掘に携わった初めての日本人となった。金の採掘の際、万次郎は労働者向けのデニム生地のパンツ・ジャケット・ベストのスリーピースを着用していたといわれ、アメリカ生まれのジーンズを最初に身に着けた日本人でもあった⬆️。そして帰国の資金600ドルを稼ぎ、帰国する際には、仲間が購入した3ヤードの青のデニム生地が帰国の船に積み込まれていたとの記録が残っている。日本人として初めて尽くしの経験をアメリカで体験した万次郎について、当時のアメリカ第30代大統領クーリッジは、「万次郎の帰国はアメリカが最初に大使を日本に送ったに等しいことだ。なぜならば、ジョン万次郎が我が国の本当の姿を日本の幕府に理解させていたからこそ、我々の使節ペリーがあのような友好的な扱いを受けることができたのである」とジョン万次郎の裏の功績を称えている。