クラシック音楽史において極めて重要な作曲家の一人であり、「楽聖」とも呼ばれるドイツの作曲家 ルートヴィヒ・ベートーヴェン。身長は165cm前後と当時の西洋人としては中背ながら、筋肉質でがっしりとした体格をしていた。「彼は背が低く、醜く赤いあばた顔をした不器用な男。髪は真っ黒で、顔の周りにもじゃもじゃと垂れ下がっていた」というベートーヴェンの容貌に関する記述が残されているが、肖像画や銅像、ライフマスクなどから推察すると、容貌は美男とは言えないものの、さほど悪くなかったのではないかと思われる。表情豊かで生き生きした眼差しが人々に強い印象を与え多くの崇拝者がいたという。基本的に服装には無頓着であり、若いころには着飾っていたものの、歳を取ってからは一向に構わなくなったという。弟子のチェルニーが初めてベートーヴェンに会ったとき、「ロビンソン・クルーソーのよう」「黒い髪の毛は頭の周りでもじゃもじゃと逆立っている」という感想を抱いたと言われる。また作曲に夢中になって無帽で歩いていたため、浮浪者と間違えられて誤認逮捕されウィーン市長がヴェートー弁に直接謝罪する珍事も起こったという。部屋の中は乱雑であった一方、入浴と洗濯を好むなど綺麗好きであったとも言われている。