「地方に住んでいる人より東京に住んでいる人の方がよく歩く」という話は、ネットを中心にくりかえし語られている。XメディアTogetterでは「Twitterの噂『地方の人間は歩かない、東京人は歩く』のは本当? 実態を探ってみた」と題して、Xで度々話題になるこの噂が本当なのかを確かめている⬆️。 それによると、東京に住んでいる人の83%は「徒歩15分ぐらいまでなら歩く」と答え、東京に住んでいる人の「歩くこと」に対する抵抗感の無さが立証された。さらに、東京大学とジオテクノロジーズが2023年に調査した共同研究の結果でも、1日の歩数が最も多い都道府県は、東京都だった。1日に6136歩も歩き、これは全国の中央値5009歩を大幅に上回っていた。東京人はなぜ、こんなにも歩くのか。その最大の理由は、地方での移動手段はほとんどが車で、東京での移動手段はJR・地下鉄など公共交通機関が主になるからだ。公共交通機関の発達は、歩数の多さの原因となっている。特に「ビッグターミナル」の存在は東京の街中での歩行距離を格段にアップさせている。渋谷駅の平均移動距離は約330m。渋谷駅内で乗り換えをするには、人混みを移動することも考えるとだいたい5~10分ぐらいは歩かなければならない。東京でさらに歩行の距離数を高めているのが、地下鉄による上下階への「垂直移動」だ。首都圏の地下鉄の垂直方向への1人当りの移動距離は平均で13m、ビル4階分の上り下りをしている計算になる。このように年々複雑化してゆく東京の都市システム、「東京人は日本一歩いている」のは、どうやら本当のようだ。