ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「外からではダメ、飛び込んだらイイ写真が撮れた」写真家・篠山紀信。

有名女優のヌード写真を次々撮影した日本を代表する写真家・篠山紀信さん(享年83)を「偲ぶ会」が12月3日、都内のホテルで行われた。 弔辞を読んだのは篠山さんと親交の深かった劇作家で演出家の野田秀樹氏(68)。篠山さんが被写体の本質を突いたような写真を撮れるようになったキッカケについて「若い時、リオのカーニバルを撮った時に悟(さと)ったのよ。外から撮っても全然ダメで、中に入るしかないと飛び込んだ。そうしたらいい写真が撮れちゃった」と篠山さん自身が若き日に気付いたという「撮影の極意」について紹介し、別れを惜しんだ。野田さんが紹介したリオのカーニバルの写真とは、篠山紀信が30歳の時にブラジル、リオ・デ・ジャネイロのカーニバルの熱狂の様子を捉えたドキュメンタリー作品で、コマーシャル写真家からアート系の写真家に転向した篠山が、1970年代に入りフォト・ジャーナリズムの世界にのめり込んでいく転換点となった写真集だ⬆️。「カメラ小僧」のようにカーニバルの中に飛び込んで熱中して撮影したという若い才能と活力に満ち溢れた篠山紀信30歳のこの撮影写真は、見てるこちらにまでカーニバルの躍動感が直に伝わってくるようだ。「外からではダメ、飛び込んだらイイ写真が撮れた」この言葉こそ、篠山紀信が名写真家になれた「撮影の極意」だったに違いない。