2024年度のノーベル経済学賞を受賞した 米国マサチューセッツ工科大学のダロン・アセモグル教授⬆️が、年間80万人以上も人口が減っている日本の少子高齢化問題をどう克服すればよいかについて、「週刊現代」のインタビューで語った内容は、日本人にとって目からウロコの発言だろう。「日本は、海外からの移住者や移民がほとんどいないため、少子化問題はかなり深刻です。日本はもっと移民を受け入れなくては経済成長できません。日本社会や政治家たちが民主主義のプロセスを理解して、移民をもっと受け入れていく余裕があると私は思います。将来的に日本は「移民大国」になっても大丈夫でしょう。その理由は、日本はとても強靭な文化を持っているからです。たとえ数十万人の移民を受け入れたからといって、日本文化が失われることはないでしょう。和食やおもてなし、お祭りといった伝統文化のある日本は、移民を受け入れることによって日本の文化が壊されるほど脆弱ではないのです。日本の豊饒な文化は世界に誇るべきものでしょう。 移民の受け入れについて、なぜ日本はこれほど厳しいのか、私には理解しがたいです。外国人の受け入れを緩和しすぎると伝統文化の浅いアメリカでは「反移民運動」が起き社会が不安定になりますが、しっかりした伝統文化を持つ日本はそうした心配も無く、もう少し移民の受け入れを緩めてもよいのではないでしょうか。