世界一の大富豪イーロン・マスクは、「X」という文字がシンプルでありながらも未来的でミステリアスなイメージを持っており、個人的に好みの「1文字」だと公言している。彼が、「X」が好きになった理由は、若い頃からの成功体験によるところが大きい。1999年に28歳のマスク氏が創業したオンライン銀行「X.com」は、後にPayPalとなり、eBayに買収されることで彼は200億円(当時)という大きな利益を得、この経験が彼の「X」への愛着を深める第一歩となったのだ。さらに、 2002年に設立した宇宙開発企業「SpaceX」。この名前にも「X」が含まれており、同社は商業宇宙飛行のパイオニアとしての地位をすでに確立しているのは周知の通り。次に2004年設立の電気自動車(EV)開発企業テスラに650万ドルを出資し、2015年クロスオーバーSUVタイプの電気自動車に「モデルX」の名を冠して発売し、大ヒットさせた。マスク氏の「X」好きが最もクローズアップされたのは2022年4月ソーシャルメディアTwitterを買収し、社名を「X Corp」に変更し、Twitter自体も「X」として再ブランド化したからだ。さらに、前大統領のドナルド・トランプのアカウントが米国議会議事堂襲撃事件を受けて永久停止されていたが、買収後トランプ氏のX(旧ツイッター)アカウントの停止措置を解除した。マスク氏の「X」への深い愛着、果たして明るい「未来」が待ち受けているのだろうか。