昔から健康に効果があるとされてきた「青竹踏み」というのをご存じの方は多いはず。青竹に乗って体重をかけると、親指下部の「拇趾屈筋」や土ふまずの「母指外転筋」、筋肉や脂肪がない親指の裏側などに痛みが走る。テレビなどでよく見かける「足裏マッサージ」で患者があまりの痛さに悶絶するシーンを良く見かける⬆が、これも土踏まずや親指の裏など誰でも痛みを感じる敏感な部分をプロのマッサージ師が力を込めた指で強く押すからだ。プロの指の力は木の棒で押すのと同じ力だというから悶絶するのは当然だろう。英国エクセター大学の代替医療学部のエツァート・エルンスト教授は、1997年それまでの研究をまとめた論文を発表し、足裏マッサージが治療効果を持つとする科学的根拠はない、と断言した。また2008年には別の医療グループによる研究をまとめた論文も発表され、こちらも同様の結論に達し、足裏マッサージを治療に用いるのは薦められない、と注意喚起している。しかし、「足裏マッサージ」をすると足が軽くなるという患者がいるが、これも医療専門家によれば、マッサージで痛めつけられた部分が炎症を起こさないように血行が盛んになっているだけなんだとか。どうやら、足の裏には内蔵器官とつながるツボなど存在せず、「痛み」が出るのは、マッサージ師が足裏の神経が敏感な部分を指の力で強く押しているからのようだ(笑)