4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥が挑戦者で元IBF王者のTJ・ドヘニーに7回TKO勝ちで防衛に成功、これでプロ通算成績28戦28勝(25KO)無敗とした。前日計量から11Kgと3階級上のライト級体重に増量したドヘニーは、試合開始から打たれ強い印象だった。1R〜5Rは、井上選手も相手の出方を見る慎重な展開だったが6R、井上選手は右ボディフックからスタートし、ボディストレート、さらに左ボディフック、右ボディアッパーと打ち込み「ボディ攻め」を緩めない攻撃。そして迎えた7R、井上選手はドヘニーをロープ際に追い詰め⬆、右ストレートから左ボディの連打を見舞うと、ドヘニーが腰のあたりを抑えながらレフェリーに試合続行不能を訴え、レフェリーが試合をストップ、井上選手のTKO勝利となった。井上選手の6R〜7Rのボディの連打によって腰を痛めてしまったドヘニーの「ギックリKO」、試合後、井上選手は、「(ボデイ攻撃の)ダメージの蓄積はあったと思う」と語り、ドヘニーのトレーナーは「腰の方の神経をイノウエのパンチが当たって痛めてしまったのが6ラウンド目。そしてコーナーに戻ってきてからも立て直して戻れると思ったが、7Rに、イノウエのさらなるボデイ攻撃で痛みが悪化した」と語った。TV解説していた元3階級王者長谷川穂積氏は、「ボデイへのパンチで腰を痛めるなんて」と井上選手のパンチのパワーに驚きを見せた。前代未聞の「ギックリKO」、モンスター恐るべし、である。