イタリアンレストランチェーン「サイゼリヤ」は、創業者・正垣泰彦氏⬆の「低価格で提供する」という強烈なポリシーに基づいて広告宣伝費を一切かけない。テレビCMはもちろん、SNSのプロモーションもやっていない。公式Facebookページのみしかない。「サイゼリヤ」クラスの企業ならテレビCMだけで100億円以上使っているのが普通なのになぜ宣伝費を一切かけないのか。その理由について総合情報サイト「プレジデントオンライン」のインタビューで、サイゼリヤ創業者の正垣会長⬆がこう語っている。「サイゼリヤで一番売れていた「ミラノ風ドリア」(480円)ですが、当時から一番売れているメニューでしたから、それを190円も下げたらお客さんは喜んでくれるだろうと思って290円にしたら実際すごく喜んでくれたし、お客様に喜んでもらえればお客様は増えるんですよ。お客様が増えればやれる事は増えるし、採算もどうにか合わせられる。お客様が本当に喜んでいなければ来なくなっちゃうじゃないですか。サイゼリヤが宣伝をしないのも同じ理由です。その時に気付いたんですよ。「宣伝って、売れないから宣伝するんだ」って。ちゃんと美味しいものを、安く提供してお客様が喜んでいたら宣伝なんて必要ないですもん。宣伝にお金をかけるくらいなら、他にもっとお客様が喜んでくれることに使いたい。「売れないから宣伝する。お客様が喜んでくれていたら宣伝なんて必要ない」、まさに道理である。