ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

盲目の歌手レイ・チャールズが、神様の手が見えた瞬間。

幼少期に緑内障が原因とされる盲目というハンディを背負った黒人歌手レイ・チャールズは、1950年代、ブルースジャズリズム・アンド・ブルースゴスペルを融合して「ソウルミュージック」を創った天才ミュージシャンとして知られている。彼の代表曲「我が心のジョージア」や「ホワッド・アイ・セイ」「アンチェイン・マイ・ハート 」など誰もが一度は聞いたことのある名曲を次々に生み出した盲目の天才歌手の彼が、1960年代初頭、ルイジアナ州からオクラホマ州オクラホマシティへ向かう航空機に搭乗中、激しい猛吹雪とワイパーの故障によってフロントガラスが凍結した氷で真っ白く完全に覆われてしまいパイロットの視界がまったくゼロのままで飛行し続け、搭乗していた飛行機が墜落寸前の状況に陥ったという。パイロットは咄嗟の判断で機体を急上昇させ、空中で2回急旋回してフロントガラスに衝撃を与えると、フロントガラスに張り付いた氷にヒビ割れが生じて、その僅かなスキ間からパイロットは滑走路を見つけ無事に着陸させることに成功できたという。レイ・チャールズはこの経験をスピリチュアルに解釈し、「計り知れない誰かあるいは何か」がフロントガラスの氷に小さな隙間を作ってくれたお陰で、最終的に飛行機は安全に着陸することができた」と人生初の九死に一生の体験について語った。レイ・チャールズの言う氷のヒビ割れを作った「計り知れない誰かあるいは何か」とは、幸運の女神の手だったに違いない。